ゆず太郎と学ぶ社会人生活で役立つ時計知識

腕時計についてゆず太郎が解説するブログです。あえて写真の引用をたくさん使って、皆さんに高級時計を好きになってもらえればなと思っております。

1.そもそも高級時計って何?

はじめに

 人生の中でロレックスやオメガのような名前を1度は見聞きしたことはあるのではないでしょうか?

 「社会人になったら手にしたい」や「友達が目標にしていた。」あるいは「父親がつけている。」なんて方もいらっしゃるでしょう。

 高級時計が一体就活になんの役に立つのかと思う方もたくさんいるでしょうが、こと話題づくりにおいては最強カードだと私は考えています。

 懇親会や説明会をはじめ、目上の方と仲良くなる際に、使える高級時計知識にニーズがあることを知ったので、私が持っているものを提供しようと思います。

 

高級時計は話題にしやすい

 まず高級時計には敵がおらず、わかりやすいです。例えば野球であれば巨人ファンと阪神ファンは基本的に相容れませんし、政治なんかも自民と立憲で基本的には反対の立場で初めて会う方とのトークテーマに選ぶのはなかなかリスキーです。またJ-popなんかであっても、その人が通ってなければ刺さらないトークになります。そしてそれが好きとわかるには相当な運か好きと判断できるだけの時間が必要になるため、就活向きではありません。さらに話題の提供の仕方やタイミングを間違えれば、露骨なごますりと捉えかねないため、かえって逆効果になる可能性すら孕んでいます。

 しかし高級時計はまずそれを腕に着用している時点で明示的に示されます。そのため話しかける話題の種にしやすいです。前述のJ-popなんかだと能動的に話題をふっかけるのは困難を極めますが、高級時計であれば話したい対象自身が話題を持っている構図になるので、話しかけるのがどのタイミングであっても(TPOが適切であれば)不自然な形ではありません。またいくつか派閥(LVMHやSwatchなど)はあるものの、お互いリスペクトし合っているので、LVMHグループの時計をしているからと言って、Swatchグループの時計の話題を遠慮なくすることができますし、腕時計全体が好きな人が多いので基本的には地雷となるような発言がない点もこの高級時計を学ぶメリットになります。

 

※LVMHやSwatchとは

腕時計の連結グループや提携する共同体になります。今は知らなくて大丈夫です。

 

高級時計とは何か

 では具体的に高級時計とはどんな時計のことを指すのでしょうか。

 一般的には「60万円以上」や「今は100万円くらい」のようにさまざまな定義があります。ここが唯一喧嘩の種かもしれません。

 

ここではそれを

「ブランドやモデルの背景を理解して着用されていることが推察できる時計」

と定義します。

 

 10万円の時計であっても、こだわってつけている人はたくさんいます。また資本規模(年収や実家の太さ、不労収入の有無など)によって買える幅も変わるので、値段で線引きするのはナンセンスです。

 1つ例を挙げると、私が先日免許合宿中に知り合った方でタグホイヤーのFormula1を着用されている同い年(編集当時21歳)の方がいました。クォーツモデルでホイヤーの中では安価なモデルではありますが、彼は高校の合格祝いでもらえるスマホをこれに変えてまで手にした時計です。一般的な高校生にとって10万円は大金であり、これを高級時計としないのは、あまりにリスペクトを欠いていると考えます。そして上記の内容からモデルの知識があった上で彼を時計好きと判断できない方はおそらくいないでしょう。さらにいえば車好きであることも予想することができるのです。これがモデルやブランドの背景になります。事実、彼はかなりの車好きでイベントに参加するような方です。

 したがって私はこの高級時計の定義を「ブランドやモデルの背景を理解して着用していることが推察できる時計」とします。

 

ムーブメントでの分け方について

 ここからは具体的な腕時計の知識を深めていく内容になります。どうせ知識としてインプットするんです。実際に話題にしていただきたいんです。実践で使えるように深掘っていただくことで自信をもって話しかけられるようになれると思うので、ぜひ読んでいただければなと思います。

 まず腕時計は駆動方式の違いによって大きく2種類に分けられます。「クォーツ式」と「機械式」です。一部例外もありますが、それはのちのち解説するので、一旦はこの2つを覚えてください。

 クォーツは水晶に電気信号を送ることで時間を測り時計が進むのに対し、機械式はバネやゼンマイの力で時間を測り時間が進みます。みなさんが普段着用されているのはクォーツだと思います。というのも機械式は基本的にかなり高額であるため、受験生の方が軽々しく買えるようなものでは残念ながらありません。そのため一般に高級時計と呼ばれるのはこの機械式になります。またクォーツ式は動かなくなっても電池を交換するだけで済むので、機械式に比べて安上がりな点も魅力になります。機械式では3~5年に一回、オーバーホールと呼ばれる分解清掃やパーツ交換が必要になります。かなりいいお値段がするのでこれも機械式が趣味のもので、クォーツの覇権が揺るがない原因の一つです。

 では機械式時計はクォーツ式時計よりも何が優れているのでしょうか。結論としては強いて言えば針を動かす力が優れているのみで正確性や利便性についてはかなり劣ります。したがって機械式を選ぶ人は物好きであることが多いです笑 これが話題にしやすい理由でもあります。誰しも好きなものやこだわっているものを褒められたり、気づかれたりするとうれしいものですからね。

 

時計好きが機械式を選ぶ理由

 ではなぜ時計好きがこぞって機械式を選ぶのでしょうか。

資産性が高いから?ブランドが有名だから?はたまた節税目的でしょうか?

それだけと考えるのはナンセンスです。もちろんこの2つの例は理由の1つになることが多いのは間違いありませんが…

  では機械式が愛好家から選ばれる理由はなんでしょうか。なぜ時間が狂いやすい上、重量も重く物に100万円以上、物によっては500万、1000万と大金を注ぎ込むのでしょうか。

 端的に言えば「ロマン」です!! さらに浅くなった気もしてなりませんが、時計好きの方なら納得していただけると思います。

ではどこにロマンを感じるのか。これに関してはさまざまな見解や感じ方がありますので代表的なものをいくつか例示させていただきます。

ブランドやモデルの歴史

 高級時計ブランドの多くは100年以上の歴史があります。日本で一番有名な時計ブランドであるセイコーは1881年創業で150年の歴史がありますし、機械式時計の本場であるスイスに目を向ければ18世紀中期に創業された時計ブランドなんかもいくつか存在します。時計ブランドの中には、あのマリーアントワネットやナポレオンが顧客として名を連ねるようなものもあります。

 また時計の進化は時代背景と密接な関わりがあります。大航海時代には海中で自分の位置がわかるようにするために用いられたり、時代が進み、鉄道網が発展すれば懐中時計として利用するために小型化や軽量化が図られました。さらに飛行機の時代になると片手で確認できるように現代の腕時計の原型となる形を宝石ブランドが作ったりと自分の歩んできた年月よりもはるかに長いブランド、ひいては世界の歴史を片腕に乗せることができます。また1969年にセイコーがクォーツ式の腕時計を発明したことを皮切りに機械式時計が衰退するという事件が起きました。一度淘汰されれば、基本的には復活しないのがイノベーションの常識ですが、機械式時計はこれを乗り越え現在でも人気があります。これも高級時計の魅力の1つです。

 

機械(ムーブメント)の仕組み

 現代において電気を使わずに動く精密機器を想像することはできるでしょうか。スマホやパソコンをはじめ、家電製品は電気をエネルギー源として、我々の暮らしを便利にしてくれています。しかしコンセントを抜けば一定期間は動くものもありますが1日もすれば動かなくなるものがほとんどです。

 しかし機械式時計は違います。もちろん全く動かさなければ、先に挙げた電化製品と同じで動かなくなりますが、着用さえしていれば絶えず動き続けるのです。機械式時計はローターと呼ばれるおもりが振り子のように回ることでゼンマイにエネルギーが蓄えられ、そのエネルギーが解放されることによって動力を得ます。ローターは腕を振ることや手首を回すことで回るので電池が必要ないのです。それが腕に乗せられる程度の大きさに収まるのですから、ロマン以外の何物でもないでしょう?

 さらにものによっては、アラーム機能や月の満ち欠けの表示、100年間狂わないとされるカレンダー、ストップウォッチ機能などおよそゼンマイとばね、歯車でできるとは思えない機能が手のひらサイズに収まっているのですから、恐ろしいことこの上ないです…笑

 

テセウスの船

 高級時計は前述した通り、3~5年に一度オーバーホールが必要になります。それによって歯車やばねを清掃し、長く問題なく使えるようにメンテナンスするのです。上ではクォーツから覇権を奪い返せない理由と伝えましたが、その一方でこれは機械式時計の大きなメリットでもあります。

 クォーツは電池が切れると、電池のパーツすべてを取り除いて新しい電池に取り替えます。これは大変安上がりである一方で、時計の心臓部がすべて交換されます。そのため時計と歩んだ人生の思い出は心臓部に記憶されないのです。

 しかし機械式では違います。いずれはすべて変わってしまうことに目をつむれば、時計の心臓部はきれいになるだけで、ほとんどが同じパーツのまま返ってきます。また仮に全てのパーツが変わってしまっても、徐々に変化しているためパーツ同士が記憶を伝え合ってるはずです(暴論)。確か人間の体の記憶は細胞全体で保持されてるはずなので時計も同じと信じましょう。そういった理由から機械式を選ぶ人の中には、人生を共に歩むなら機械式の方がいいと主張する方も一定数存在します。

 また永久に修理を約束しているメーカーも多数存在しており、子から子へ、孫から孫へなんて受け継いでいくことができるのも機械式時計の魅力です。

※すべてのメーカーがそうではないので、この話題をするなら調べてからにしましょう。

 

芸術性

 高級腕時計はお値段に見合う美しい装飾やデザインを忘れてはいけません。上記は調べないといけませんが、こと芸術性は知識なしでも語ることができます。

 たとえば文字盤(時計の数字が書いているところ)に職人が手で堀った彫刻が施されていたり、ローターにブランド自身のロゴが記されていたりします。中には裏面に絵画のような彫刻があしらわれているなんて製品もあります。またアシンメトリーになっている時計もあります。写真の時計は彫刻一本一本を職人が手彫りしており、裏面に至るまで美しい彫刻が広がっています。

 

 これを無駄なんて考えちゃいけませんよ。

 機械式時計は無駄を愛し、不便を可愛がる趣味ですから。

 

最後に

 私自身は知識は持っているものの、本物に触れたことは全然なく片手で数えられる程度です。そのため憧れが強く、高級時計を着用されている方には遠慮なく声をかけています。それが監査法人の就活で功を奏し、おそらく参加1回目であっても名前を覚えられるくらいの印象を残せたので記事にしました。監査法人での就活も普通の就活と同様に相手が自分の顔と名前が一致することが大事だと思います。向こうにとって自分は就活生Aでしかなく、基本的には覚えていただけません。そのため何かしらのインパクトを残すことで、就活生Aから個人名に変化することができます。それが一定程度は採用にプラスに働くことでしょう。

 さらに年上の方に対して、共通する話題はそう多くはありません、一回り以上離れていればなおさらです。緊張もありますし、聞いていいのかどうかということも多いでしょう。しかし時計であれば、地雷になる可能性も低いですし、若い人の時計好き人口は減り続けていますから、純粋に好意的に接してくださる方がほとんどです。

 就活のためとは言いましたが、純粋に趣味や目標としても最適であると思います。私自身も合格出来たら絶対買うと思い、モチベーションの一つに高級時計を挙げていました。皆さんもこの記事をきっかけに高級時計の扉を開いてみませんか?

 

引用

ロレックス/デイトナ

Rolex Cosmograph Daytona Watches | ref 126519LN | 126519LN - Brand New | The Watch Club

グラスヒュッテオリジナル/パノルナ・トゥールビヨン

グラスヒュッテ・オリジナル 2020新作「パノルナ・トゥールビヨン」の素晴らしい文字盤装飾 | 高級腕時計専門誌クロノス日本版[webChronos]

ブレゲ/マリーアントワネット

ブレゲ有名人着用モデル|時計買取のピアゾ